Aldrine GuerreroアレンジのImagineをコピーしています。
ウクレレの可能性が最大限に引き出された魅力的な一曲。
ダイナミクスという視点から、この演奏の凄みを考察してみました。
1. ダイナミクスとは
このアレンジの最大のポイントは、ダイナミクス。
音楽用語としての正確な定義は分からないけれど、ここでは、ダイナミクスを「静と動の表現」の総称と捉えます。
静かな演奏が徐々に盛り上がっていって、ついに「お、動いた」という瞬間が訪れる。そんな音楽が大好き。
投稿:Aldrine Guerreroのダイナミクス
じゃあどんな表現方法を使っているのか、というのが次の話。
2. 曲全体のダイナミクスと、局所的なダイナミクス
整理のため、ダイナミクスを2種類に分けて考えました。
曲全体のダイナミクスは、イントロ→Aメロ→サビと盛り上がっていく流れ。物語で言う起承転結。
局所的なダイナミクスは、小節単位、あるいは小節内での盛り上がり。物語で言えば、感情の機微に相当するもの。
投稿:曲全体のダイナミクスと、局所的なダイナミクス
2.1 曲全体のダイナミクス
Aldrine Guerreroのこのアレンジのすごさは、ダイナミクスと身体の動きが合致していることにあります。
起から承へ、承から転へ、転から結へ、この切り替わりのタイミングで、使うテクニック=身体の動かし方が変わっていくのです。
様々なテクニックは、見せびらかすためにあるのではなく、曲中に絶妙に配置され、静と動を作り出す重要な要素になっています。
投稿:Imagineの曲全体のダイナミクス
2.2 局所的なダイナミクス
まず、曲からは離れて、「動」を生み出すテクニック、「静」を生み出すテクニックを整理しました。
投稿:静と動を作り出す技術
次に、静と動を曲中に配置することで、どんな効果が生まれるかを考察しました。
ただこれは難しくて自分の能力を超えるので……、とりあえず簡単化して、リズムパターン中に配置するということだけを取り上げます。
リズムパターンのアクセントも、身体の動きと直結しているのです。
投稿:リズムパターンにおける静と動
3. まとめ
どんなに頑張ってもそこまで大きな音は出せないウクレレ。
その限られた音の範囲で、どうやって豊かなダイナミクスを表現するのか。
鳴らす音の数を変えたり、ストロークの種類を変えたり、静のテクニックを挟んで動との対比を付けたり。
単にサビでジャカジャカウクレレをかき鳴らして盛り上がるだけではなくて、細部にもダイナミクスが宿っているのが、この楽曲の凄みだと思います。