(68)Girl:曲のスケール分析とCメロ

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人生で一番聴いた楽曲は間違いなく「Girl」。でも飽きない。
楽曲全体のスケールの話と、Cメロのアレンジ。

スケールは、モーダルインターチェンジの視点から整理すると、すっきりする。
Cメロは、アレンジャー松本晃彦のキーボードと、ASKAのボーカルが面白く絡むところなので、それをソロで表現したい。

スケール分析

この楽曲は転調の多い曲で、原曲の流れはこんな感じ。


G minor

イントロ〜Aメロ〜Bメロ


C minor

サビ前半


G minor

サビ後半


Bb minor

Cメロ〜間奏


C minor

サビ前半


G minor

サビ後半〜アウトロ


今回のアレンジでは移調しているので、そのスケールに従うとこんな感じ。


E minor

イントロ〜Aメロ〜Bメロ


A minor

サビ前半


E minor

サビ後半


G minor

Cメロ〜間奏


A minor

サビ前半


E minor

サビ後半〜アウトロ


さて、上記はminor Scaleということで整理したけれど、モーダルインターチェンジの考え方を取り入れると、もう少しすっきりする。
「G minor Scale(G,A,Bb,C,D,Eb,F)」と「C dorian Scale(C,D,Eb,F,G,A,Bb)」は、キーの音が違うだけで構成音は同じ。
同様に、「E minor Scale」と「A dorian Scale」も同じ。
また、単に呼び方の問題だけど、「A minor Scale」はモードの中では特に「A Ionian Scale」と呼ぶので、以下のように整理することが出来る。


A Dorian

イントロ〜Aメロ〜Bメロ


A Ionian

サビ前半


A Dorian

サビ後半


C Dorian

Cメロ〜間奏


A Ionian

サビ前半


A Dorian

サビ後半〜アウトロ


Aという音がキーで、キーが切り替わるのはCメロに入るところだけ。
他はDorianとIonianの切り替わりだ、という説。
随分とすっきりする。

※ただ、よくよく見てみると、AメロのメロディはEの音から始まったりしていて、Eがキーだという気がしないでも無い。
ともあれ、こういう整理も出来るのだということで非常に面白い。

Cメロ

時間が無いので箇条書き。

きみとぼくの どっきに
あめのなかの たびでる

太字のところで、キーボードの「ジャッ・ジャー」っていう音が入る。
原曲はもちろん、
松本晃彦がバンマス&キーボードのgood timeライブでも、
澤近泰輔がバンマス&キーボードを担当したwalkライブでも、
この「ジャッ・ジャー」は入ってる。

親指の爪で、下からすくい上げるようなストロークでこれを表現。

自分のアレンジでは、「ジャッ・ジャー」の最初の「ジャッ」だけそんな奏法をしていたけれど、
先生の指摘で、もっとくどいくらいに、「ジャッ」「ジャー」の両方をその奏法で行うことにする。

確かに、細かいこだわりのコンセプトは、なかなか気づいてもらえないので、くどいくらいでちょうど良いのかも。

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