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人生で一番聴いた楽曲は間違いなく「Girl」。でも飽きない。
楽曲全体のスケールの話と、Cメロのアレンジ。
スケールは、モーダルインターチェンジの視点から整理すると、すっきりする。
Cメロは、アレンジャー松本晃彦のキーボードと、ASKAのボーカルが面白く絡むところなので、それをソロで表現したい。
スケール分析
この楽曲は転調の多い曲で、原曲の流れはこんな感じ。
G minor
イントロ〜Aメロ〜Bメロ
C minor
サビ前半
G minor
サビ後半
Bb minor
Cメロ〜間奏
C minor
サビ前半
G minor
サビ後半〜アウトロ
今回のアレンジでは移調しているので、そのスケールに従うとこんな感じ。
E minor
イントロ〜Aメロ〜Bメロ
A minor
サビ前半
E minor
サビ後半
G minor
Cメロ〜間奏
A minor
サビ前半
E minor
サビ後半〜アウトロ
さて、上記はminor Scaleということで整理したけれど、モーダルインターチェンジの考え方を取り入れると、もう少しすっきりする。
「G minor Scale(G,A,Bb,C,D,Eb,F)」と「C dorian Scale(C,D,Eb,F,G,A,Bb)」は、キーの音が違うだけで構成音は同じ。
同様に、「E minor Scale」と「A dorian Scale」も同じ。
また、単に呼び方の問題だけど、「A minor Scale」はモードの中では特に「A Ionian Scale」と呼ぶので、以下のように整理することが出来る。
A Dorian
イントロ〜Aメロ〜Bメロ
A Ionian
サビ前半
A Dorian
サビ後半
C Dorian
Cメロ〜間奏
A Ionian
サビ前半
A Dorian
サビ後半〜アウトロ
Aという音がキーで、キーが切り替わるのはCメロに入るところだけ。
他はDorianとIonianの切り替わりだ、という説。
随分とすっきりする。
※ただ、よくよく見てみると、AメロのメロディはEの音から始まったりしていて、Eがキーだという気がしないでも無い。
ともあれ、こういう整理も出来るのだということで非常に面白い。
Cメロ
時間が無いので箇条書き。
きみとぼくの どっちがさきに
あめのなかの たびにでるのか
太字のところで、キーボードの「ジャッ・ジャー」っていう音が入る。
原曲はもちろん、
松本晃彦がバンマス&キーボードのgood timeライブでも、
澤近泰輔がバンマス&キーボードを担当したwalkライブでも、
この「ジャッ・ジャー」は入ってる。
親指の爪で、下からすくい上げるようなストロークでこれを表現。
自分のアレンジでは、「ジャッ・ジャー」の最初の「ジャッ」だけそんな奏法をしていたけれど、
先生の指摘で、もっとくどいくらいに、「ジャッ」「ジャー」の両方をその奏法で行うことにする。
確かに、細かいこだわりのコンセプトは、なかなか気づいてもらえないので、くどいくらいでちょうど良いのかも。