(67)Girl:Cメロのコード進行分析と間奏のリズムパターン

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アレンジの大きな構成は、 イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→間奏→サビ
イントロ~サビは作り終えたので、あとはCメロと間奏。
Cメロのコード進行の分析と、間奏での基本のリズムパターンを見てもらう。

Cメロ~間奏のコード進行分析

Aメロ~サビでは今の二人の関係を歌い、Cメロでは未来に来るであろう二人の別れを歌っている。
Cメロと間奏の役割は、単純に盛り上げることではなく、不安感や不穏さを高めることと言えるだろう。
コード進行を分析してみると、メジャースケールとマイナースケールを行ったり来たりする、どっちつかずの不思議な進行になっている。

モーダルインターチェンジの分析

Cメロでは、Bb minor Scaleに転調する。
しかしコード進行を追っていくと、Bb minor Scaleのダイアトニックコード以外のコードが出てくる。

「君と僕のどっちが先に」(GbM7→Ab→GbM7→Ab
「雨の中の旅に出るのか」(Eb→Bb→Eb→Bb
「そのときの君も そのときの君も とても綺麗だと思う」(GbM7→Gb6→GbM7→F

モーダルインターチェンジの分析表を参照すると、Bb MajorBb minorを行ったり来たりしていると考えるのが妥当か。

Bb Ionian(Major)
Bb,C,D,Eb,F,G,A
BbM7
Bb,D,F,A
Cm7
C,Eb,G,Bb
Dm7
D,F,A,C
EbM7
Eb,G,Bb,D
F7
F,A,C,Eb
Gm7
G,Bb,D,F
Am7(-5)
A,C,Eb,G
Bb Aeolian(Minor)
Bb,C,Db,Eb,F,Gb,Ab
Bbm7
Bb,Db,F,Ab
Cm7(-5)
C,Eb,Gb,Bb
DbM7
Db,F,Ab,C
Ebm7
Eb,Gb,Bb,Db
Fm7
F,Ab,C,Eb
GbM7
Gb,Bb,Db,F
Ab7
Ab,C,Eb,Gb

 

トニックとドミナントを行ったり来たり、トニックとサブドミナントを行ったり来たり、どこに行きたいのかよく分からないコード進行だけれど、それが却って不穏さを出しているから面白い。

間奏に至っては、GbM7Fを行ったり来たりする。
半音ずれたメジャーのコードが、ダイアトニックコードに共存するようなスケールは、レッスン内で見た限り存在しなかった。
スパニッシュっぽい曲調からハーモニックマイナースケールも先生が確認してくれたけれど、見つからない。
つまり間奏は、Bb minor ScaleとBb Major Scaleを行き来しているのだと言える。
この放り投げた感じが特徴的。

なお、Beatlesの「Day Tripper」も、コードがどこに行くのか分からない不安定な進行を持ち、不穏さを出している曲だとか。
コードを調べてみると、確かにメジャーのコードばかりで進行しているので、モーダルインターチェンジを繰り返しているのだと思われる。

間奏のリズムパターン

Cメロ以降は、ウクレレデュオにする予定。
間奏での、伴奏のリズムパターンを作る。

間奏アレンジbefore

まず、自分で作ったアレンジ。
原曲のイメージ「タンツクタンツクタカツクタンツク」を再現してみる。
三拍目の頭(Xのところ)を、他の拍の頭に比べて弱めにしている。

間奏のリズム_before

間奏アレンジafter

先生のアレンジ。
ポイントは、曲の他の部分のリズムと合わせてあることと、3拍目にアルペジオが挿入されていること。

間奏のリズム_after_edit

1点目「他のリズムと合わせる」は、自分も迷っていて、うまく組み込めなかったところ。
イントロ等では、2拍目と4拍目に「X」(クリック)の音を挿入している。
でも前述の間奏アレンジbeforeでは、3拍目の弱拍を表現するのに「X」を使った。
一方、こちらでは単音を鳴らすことで、弱拍の表現としている。

また、2点目「アルペジオ」。
クラブミュージックらしさ、均質に刻まれるリズムの感じを出すために3拍目にアルペジオを入れている。
弱拍、強拍を作ることで、波のようなリズムが生まれるけれど、そうするとクラブミュージックのような均質さが消えてしまう。
そこに単音のアルペジオが続くことで、均質さを埋め込むことが出来る。

クラブミュージック

クラブミュージックに影響を与えているファンク。
ファンクだと、ハネたリズム(シャッフル)が多いので、そういう場合には、上述のようなアルペジオの挿入はいらない。
洗練されたシティ感があるクラブミュージックでは、跳ねたリズムではなく、均質なリズムが特徴的。

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