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次のアレンジ曲は、ASKAソロ「Girl」。
踊る大捜査線「Rhythm and Police」の松本晃彦と組んで、「クラブミュージックとロックの融合」をテーマに制作されたアルバム「kicks」の代表曲。
初回レッスンでは、アレンジコンセプトの整理と、今まで作った部分(イントロとサビの一部)を見てもらう。
Contents
アレンジコンセプト
個人的なモチベーション
「Girl」は、ASKAが「SAY YES」「YAH YAH YAH」のイメージを払拭しようと、様々な模索をしていく中で生み出された名曲の1つ。
新しいウクレレのイメージを探したい、と、自分も挑戦するつもりでこれを選曲。
今のところの自分の中でのイメージは、曲のどの部分を取り出しても同じようなノリがある、金太郎飴みたいな仕上がり。
また奏法面でのテーマは、Acousphereスタジオの特徴的な奏法であるプラッキングと、自分がこれまで親しんできたJakeのようなストロークの融合。
クラブミュージック
クラブミュージックは聴かないので、この機会に聴いてみたいところ。
先生からは、PunkとJazzの融合を目指したJaco Pastoriusのアルバムを紹介してもらう。
その他
開放弦について
開放弦は大きな音が出せるので魅力的。
でも一方で、押弦した音と開放弦との音で音量差が出てしまうので、均質に音を出したい時には問題にもなる。
今回のような、無機質なグルーヴを作りたい場合には、開放弦の音は避けた方が良いかも知れない。
なお、Jazzの人は開放弦を使わないことが多いらしい。
一方、Rockでは開放弦を好む。
ギターのリフの中にも、開放弦のボーンという目立つ音を入れ込むのだとか。
サビの頭「こんなーに抱き合っても」
1拍目を伸ばす
この曲は16ビートなので、細かくストロークを刻むイメージでアレンジを作っている。
歌を伸ばすところ「ー」も、4弦に指を軽く当てたり、ゴーストノートを入れたりして、16ビートを明示している。
サビの頭「こんなーーに抱き合っても」。
「ーー」の部分、16ビートのこの曲の中で、珍しく歌を長く伸ばすところ。
この伸びる感じをどう作り出すか。
16ビートを生み出すのは裏拍だ、というのがポイント。
アレンジbefore/after
before
16ビートを押すために、「な」だけ8拍子にして、他は16拍子でストロークで弾いている。
(ただし、同じストロークでも大小を付けるために、1〜2弦だけ当てたり、3〜4弦だけ当てたりしてる)
after
1つ目の16拍子をタイでつなぎ、1つの音として演奏する。
わかりやすさのために、この小節の1拍目の4拍子を、16拍子4つに分割して、以下のように書く。
なお、●は弦に指が当たるところ、○は弦に当てないところ(空ピッキング)。
before | ●○●● |
after | ●○○● |
4拍子 | ●○○○ |
8拍子 | ●○●○ |
16拍子 | ●●●● |
beforeのままでももちろん16ビートの感じが出せるが、afterのようにしても、拍の裏の裏に音があるために16ビートとして感じることが出来る。
サビに入るところで転調するのと相まって、この「ーー」感を活かせると、ふわっと世界が変わる感じがしてすごく面白い。