「PRIDE」のモーダルインターチェンジ

CHAGE&ASKA「PRIDE」。
この曲の力強さの一端はここにある(と思う)。
歌詞の盛り上がりと連動して、モーダルインターチェンジしている。
Ionian(Major)からLydianへ。
もちろんこんなの曲の細部の話でしか無いが、細部の集積こそ芸術。

Ionian→Lydian

PRIDEの原曲はEb Major Scale。(cf. Songleの解析
Eb Major Scaleのダイアトニックコード:EbM7 Fm7 Gm7 AbM7 Bb7 Cm7 Dm7(-5)

同じコード進行のモーダルインターチェンジが二箇所。
Cm → F7 → Fm7
サビの直前「君の別れを何度も見つめてた」と、サビの最後「心の鍵を壊されても無くせないものがある」。
(強調部分がF7)

以下コードを抜き出したのはサビの最後「心の鍵を壊されても無くせないものがある」の部分。


Eb

Fm7

ろのかぎ

を・こわ


Bb7

Eb

Gm7

され

ても


Cm

F7

くせないもー

のがーあーる


Fm7

ー・プライド


Eb、Fm7、Bb7、Gm7、Cm、どれもダイアトニックコードだ。
では1つ浮いたF7は何か?
Ebの各モードのダイアトニックコードを確認すると、F7が出てくるのはEb Lydian Scaleのみ。
コードF7の部分で一瞬だけLydianにチェンジしているのだと推測出来る。

なんでLydianなの? Lydianの特徴って?
ここらへんはよく分からないので、詳細は事例を蓄積してから考えることにする。

効果(感覚的に)

全体的に雄大な雰囲気のある曲調。
2箇所出てくるモーダルインターチェンジ、それぞれ同じコード進行ながら、効果が若干違う気がする。

サビの直前「君の別れを何度も見つめてた」は、盛り上げる効果が出ているし、
サビの最後「心の鍵を壊されても無くせないものがある」は、雄大さの後を残す感じがする。

静かなところと、力強いところと、その中間を結ぶような存在なのだろうか。ここでのLydianは。
印象の話なので、歌詞に引きづられている部分もあるけれど。

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