気付いたモーダルインターチェンジを、順次まとめていく。
コードをI〜VIIで表記すれば、一般化してまとめることが出来るのだと知る。
結局、モーダルインターチェンジはコード進行の裏付けを与える理論でしかないので、最終的にはコード進行のパターンとして捉えて良いのだ。
とりあえず、今回は全てASKA曲。
PRIDEに引きずられて、主に別れの歌を分析。
PRIDE
メジャースケールの別れの歌。サビ。
I
IIm7
心の鍵
を壊
V7
I
III7
されて
も
な
VI
II7
くせない
ものがある
II
〜
ダイアトニックコードを使うならIImのはずが、代わりにIIを利用。
「心の鍵を壊されても」は、トニック→サブドミナント→ドミナントと展開。
「無くせないものがある」は、トニック→サブドミナントに向かうところで、モーダルインターチェンジしている。
no doubt
同じく、メジャースケールの別れ歌。サビ前のところ。
IV maj7
生まれ出た
I add9
意味さえも感
V sus4
Vm 7
じた
のに
この「のに」の憂いの感じが好き。
V7の代わりに、Vm 7を利用。
トニック→ドミナントと来て、そのままモーダルインターチェンジ。
この曲は、この「のに」までは幸せな描写が続く。
「こんなに幸せだったのに、実は、今は」という大転換を彩るのが、ここのモーダルインターチェンジ。
Aメロ「頭を乗せ」も、ダイアトニック外のコードを使用している。
no doubtは、AメロBメロのコード進行が複雑だけど、サビはシンプルにダイアトニックコードだけで進行していく。
C-46
またもメジャースケールの別れの歌。
V
違う
VIm 7
IV
ところに
いるけど
I
V
ー
いつか
VIm 7
Vm7
どこかで
君の幸
I
せに
「あのときの約束とは」「違うところにいるけど」「いつかどこかで君の幸せに」は、ほぼ同じ進行。
ただし、最後の「君の幸」でコードを変えつつ、モーダルインターチェンジ。
ダイアトニックコードならV7のはずが、Vm7になっている。
5番目のコードをモーダルインターチェンジさせているのは、「no doubt」と同じ。(前後のコード進行は違うけど)
歌詞は2番を引用した。
この曲は、1番の歌詞だけだと別れの歌かどうか、明確ではない。
おそらく、2番の「いつかどこかで君の幸せに 出会ってみたいと 確かめてみたいと ずっとずっと思ってる」まで来てようやく、別れの歌だと確信する。
(少なくとも自分はそうだった)
そんな瞬間を彩るのか、ここのモーダルインターチェンジ。
モーダルインターチェンジじゃないけど、次も不思議な進行。
VIb→VIIb→I と一音ずつ上がっていく。
VI m7
懐かしい
I
歌をレ
VI m7
コードで聴
VIb
VIIb
いて みた
くなった
IV
ーた やつさ
群れ
マイナースケールの暗い曲。
VII
背伸びは
III
VII
済んだ
天気は
I m
V
呑気だ
湿気た
IV m
III
マッチで
俺を
IV
湿らすな
「湿気た」でVmの代わりにV、
「湿らすな」でIVmの代わりにIVを利用。
VとVIにマイナーが付かないのは、アイオニアンモードだけ。
エオリアン(マイナー)からアイオニアン(メジャー)へのモーダルインターチェンジ。
備考
疑問
ASKAは曲を先に作ってから、詞を入れる。
だから、歌詞の盛り上がりとばっちり絶妙な位置にモーダルインターチェンジがあるのは、そこにその詞をはめ込んでいるからだ。
(そりゃ歌詞入れに時間かかるわ…。)
だとしたら、メロディだけの段階で、どうやってこのモーダルインターチェンジを思いつくのだろう。
「こうコード展開したら気持ち良い」という感触があるのかな。
参考
http://uke.wp.xdomain.jp/modal-interchange