アレンジと演奏

ここ最近の思い込みの一つは、「ウクレレの可能性を引き出すための鍵は、演奏ではなくアレンジにある」ということだった。
Jakeが本当にすごいのは、演奏ではなくて、そのアレンジにあるんじゃないか。

ということで、ここ2〜3ヶ月はPRIDEのアレンジに没頭していたのだけれど、いざアレンジが終わってみて、「あ、やっぱり演奏が重要かも」と思い始める。
きっかけは、ASKAソロのWALKツアー(2009年)のPRIDE演奏を見て。

そんなタイミングで、昨日のレッスンでは「音を届けること」の話になる。
右手に込められた力強さは、音に表れる。

ASKAの歌唱

アレンジが終わったとき、「よし、あとは練習してうまく弾くだけだ」と思ったりした。
が、久しぶりに、ASKAソロのWALKツアー(2009年)のPRIDE演奏を見て、固まる。
ASKAの歌唱が、アレンジ云々を飛び越えて、良い。

31歳で作った歌の、51歳時のアレンジ。

1番~2番Bメロまではピアノ伴奏での歌唱、2番サビからグッと盛り上がってバンド演奏を背景にした歌唱。
その盛り上がりは言うまでもなく、そこから突入する間奏(Cメロ)がすごい。
身体をグッと持ち上げられたような、一段上のステージに引き上げられたかのような感触を得る。
歌詞の印象に依るところも強いだろうけれど、救われたような、前向きになれるような感覚になる。

ここは、音楽理論的に言えば転調をする部分なので、雰囲気が変わるのは当然のこと。
でも、そうであるなら自分のウクレレソロアレンジでも同じ感覚を得られるはずだけれど、必ずしもそうではない。
楽曲の構成のみならず、ASKAの歌唱が生み出す、曲展開の迫力。
生身の人間が歌うことにより自然と表れる、力の入れ具合の変化。
最後の「pride」と歌う前に、襟を直す間も、好き。

ウクレレの演奏

こういう力強さを、ウクレレでどう再現するかはまだ分からないけれど、まずは右手の力強さには気を使わないといけない。
普段は家で練習することもあって、チマチマした音を出すくせが付いてしまった。
ピックアップを通して音を聴くと、もっと強く弾いた方がパリッとした音になる。
昨日のレッスンでは、ピックアップを通して音を取ってもらったのだけれど、「もっと強く弾いて良い」ということであった。
「やっぱり、音楽の魂は演奏に表れる」。

そして、力強く弾く中でも、演奏に表情を付けることは出来る。
先生のmore than wordsも、曲の雰囲気から優しいタッチで弾いているように聴こえるけれど、実は意外と力強く弾いていた。

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